黒板って生徒のプリントや模造紙、地図や資料なんか色々貼り付けちゃうでしょ。 それと同じ感覚ね。
 
 
また、「きりはり教室」だと、授業の中で出た意見をその場ですぐ貼りつけられる。「黒板」という、日頃馴染みのあるものに概念が似ているということで、子供達もすんなり溶け込めているようです。それだけでなく、「きりはり教室」のクリックしてリンク情報が開くという仕組みは、子供達に情報の構造を自然に理解させるのにとても役立ち、HTMLの理屈などすぐに飲み込めるようになるのではないかと思いました。




 「きりはり教室」は、誰でも簡単に教材が作れるソフトです。しかしそうなると教材の質は保証されないのではないかと疑問がわいてきました。先生はこの疑問に、次のように答えて下さいました。「それは、教える側と教わる側、という固定観念に縛られているからそう思うんだよ。使いづらい教材なんて一杯あるし、あっていいと思う。その中から選択すればいい。要は、ストラテジーの問題なんだ。」。
 

「ストラテジーの問題」というのは、 いったいどういう・・・でしょうか?
 
 
 
 



 ストラテジーとは? 「新庄がニューヨークへ行く松井にDVD五十本持っていけとアドバイスしたのは有名だよね。生きたコミュニケーションを修得する上で、映画の中の会話はいい教材になる。しかし、それだけでは足りない。日常生活では、映画には出てこない場面が一杯あるからね。だから、日常の映像や画像を自分で撮って、場面ごとを「きりはり教室」等で編集して自分なりの学びのストラテジーを作ることが一番なんだよ。」編集したものを、回を重ねるごとに自分に合ったものへと再編集し、その度に観点や発想を変えていくことで理解が深まり、自分なりのストラテジーが作られる、という一連の流れは先生の長い教育研究によって体験されたことなのだそうです。
 そして、先生は次のことを最も強調されました。「しかし、ストラテジーは一人では作れない。プロのスポーツ選手にコーチが絶対的に必要なのと同じように、教育にも「コーチング」が必要なんだよ。どういうストラテジーで、どうやっていけばいいかというアイディアは、その道に長けたコーチにしか出来ない。」。
先生がストラテジーとコーチングの重要性を指摘されたのは、目からうろこでした。どんなに技術的に優秀な教育用ソフトであっても、指導する先生、正しいストラテジー(カリキュラム)があってこそ活かされるのだと思いました。


 

「アメリカでハンバーガーを注文するには、
どう言えばいいかなんて、
マクドナルドに行って現地の人がしゃべっているのを
ビデオとってくればすぐにわかるでしょ!」
「なるほど、
ビデオにとってきて自分で
教材にしちゃえばいいんですね」