ゼミ学生がPadでつくった料理のレシピデータベース。
千葉「レシピひとつから、 農家⇔業者⇔地域⇔隣近所⇔家庭 というネットワークに発展する。」
 
 




川原: さて、最後に私たちは千葉先生に"これからのIP像"をどう考えているかを聞きました。すると突然、「家庭の味」や「隣近所」なんていう言葉が出てきて、少しびっくりしちゃった。
吉田: そうだね、 "国際的な情報流通"というグローバルな話が一転して、ローカルなコミュニティの話に変わったからね。千葉先生はゼミ生のIPを使ったプログラム作品を見たのがきっかけで、「IPと地域コミュニティ」を考え始めたそうですが。
川原:ひとりの女子学生がゼミ発表でお料理のレシピデータベースを作ったそうです。そのレシピDBから千葉先生のアイディアが広がっていって・・・各家庭の料理のレシピをパッドで作る。生産者のホームページからパッドで材料の情報を持ってきて、パッドを組み合わせオリジナルのレシピパッドができる。情報がパッドの形で他の家庭にも利用されて流通するようになる。
吉田: 家庭のレシピのような、個人的でローカルな情報にIPを利用してDB化すれば、近所の間や地域内での交流に活かせるのでは?」という発想だね。
この考えは、料理のレシピだけではなくて、さまざまな分野においてのコミュニティ作りに応用できそう。
川原:自分だけの書庫や、住んでいる地域の情報をPadに変換して、新しいコミュニケーションの形をつくる。つまりPadがいろいろな種類とサイズの回覧板のようなものに変身するというわけですね。IPが生活の中にどんどん溶け込むことになりそうね!
吉田:Padは、世界的な情報流通とともに、身近な地域間交流に活用できる可能性も秘めていると思います。
川原:ポイントはPadが人と人とのコミュニケーションを手助けするようなものになること。パソコンでのコミュニケーションといえば、メールやチャットなどが思いつくけれど、パッドを利用すれば、視覚的な特徴も利用して新しい可能性が開けてくるように感じました。
 
千葉「Padが地域コミュニティの活性化につながるような役割を果たしてくれるのではないか。」