ネット上に共有化されたナレッジの活用が最重視される時代に、Intelligent Padをナレッジ流通のミドルウエアとして、世界標準プラットフォームに展開しようとしているのが、及川一成社長率いるK-PLEX。アメリカでの会社設立から4年、ビジネス化への道をひた走ってきた。その中核が、IPを用いてweb上の知識をユーザが自在に統合・再編集、新たな知財を形成するアプリケーション・ツールのプラットフォーム。及川社長とシニアデザイナーの伊藤央海さんに、同社の新戦略と成果を伺った。





及川 4年前の2000年3月に米カリフォルニア州サンホセでスタートしました。Intelligent Padアーキテクチャを応用した世界標準化を目指しているプラットフォームベンダーといえばわかりやすいですかね。設立株主の中心は日立ソフトウエア、ジャフコなどで、メンバーは現在14人、設立時、日本人は富士ゼロックス、アメリカはゼロックス・コーポレーションの出身者です。現在、開発はPlexWareとその応用を日本、PlexServiceをアメリカで担当しています。2002年に日本で商品出荷を開始、2003年にはアメリカでも開始しています。



及川 われわれはゼロックスで、オブジェクト指向言語やドキュメント管理、構造化文書エディター、SGML、XMLなどを手がけていたので、ドキュメント系の標準プラットフォームの開発をめざしていました。IPはドキュメントのプロセッシングでのミドルウエア候補のひとつとして考えていたんですね。いろいろとアセスメントし、いけるな、ということで始めました。これまで開発ツールとしての側面が大きかったIPをweb上のオブジェクトが分散・協調するためのプラットフォームに拡張させよう、ということです。



及川 IPコンソーシアムではIPの試験実用化、部品の共通化が図られてきましたね。しかし、われわれはまずコマーシャルユースとしての実用化を最優先に考えました。そこでIPのコンセプトはそのまま使いながら、かなり実装が違うものをつくっていったのです。それがPlexWareと呼んでいるものです。



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