【ISIS編集学校】
2000年に開校した世界初のインターネット上の学校。松岡正剛氏が考案した「編集稽古」とよばれるお題をもとに、師範代がインタラクティブに編集術を指南する。生徒から新しい師範代が生まれ、教室のミームが受け継がれていくのがユニーク。師範代たちが集って研鑚する「伝習座」や、親交を深める「汁講」など、リアルな場でのコミュニケーションもさかん。

【コミュニティー・エディター】
編集によるコミュニティの共同知の創出を重視したコミュニティ支援システム。Webブラウザによるアクセスとメールからの送受信の併用が可能。コメントチェーンにより議論の流れが一目で分かるのが特徴。神奈川県藤沢市のこのシステムを使った市民電子会議室は、開始から7年継続中で、ネット・コミュニティの成功事例として注目を集めている。

IT分野では「コミュニティ」と「教育」に柱を立て、この組み合わせが最も重要なテーマとなる「地域」にIP活躍の舞台をつくりだした編集工学研究所。Edit Tableを開発し、長年にわたって地域の人々と意見交換を交わしてきた太田剛さんに「IP★探訪記」に続き、話を伺った。



【太田】その中心のあるのが、インターネット上に開いた「ISIS編集学校」です。これはIPとは直接の関係ないのですが、弊社所長である松岡正剛のメソッドを中心に、「守」と「破」の2つのカリキュラムに沿って編集術を磨くという学校です。ここで重視しているのが、「コミュニティ・ラーニング」とでもいいましょうか、生徒と師範・師範代の間で交わされる相互学習です。現在約2000人の卒業生を送り出しています。もともと、神奈川県藤沢市では、編集工学研究所が開発したコミュニティエディターというシステム使って、「藤沢市市民電子会議室」を続けていて、もう7年になります。この経験で培ったコミュニティのノウハウも大きいですね。



 

【太田】エンサイクロメディア社が販売する『クロノス』というソフトですね。『クロノス』は三次元の空間表示ができる歴史データベータシステムで、歴史のなかの関係発見を促すことを目的につくられています。同じコンセプトで、インテリジェントボックスを使い、慶応義塾大学や、札幌市で利用しているシステムもあります。
もうひとつは、大阪府箕面市の「Editみのお2003」プロジェクトです。こちらは情報通信月間・総務大臣表彰を受賞しました。今回はこの「Editみのお2003」で使用している、「Edit Table」というIPを使ったアプリケーションを紹介します。編集工学で考えている教育メソッドをそのまま教育ツールにしたものですね。
 



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