MagicCube+のBusiness Case 
MagicManual
(株式会社ダイテックス)
[MagicManualでみる車軸構造図]  
 
【解説】
ダイテックス社は産業機械、建設機械などの開発、設計、テクニカル資料の作成等を行うIT企業。
 機器の保守マニュアル作成のエンジンとしてMagicCube+テクノロジーを採用、CADのデータからノンプログラミングで3Dの構造図ができるなどで、マニュアル作成の開発工数が1/5になったという。



【Engineer's voice】
これらのMagicMannalのファイルは十分な画像クオリティながらデータが軽い点が大きな特長です。画像データではなく、形状データで記述しているからです。
また、試作段階ですが、この軽さを利用してネットワークで3Dマニュアルに同時アクセスする研修も可能になります。これはたとえば海外の生産拠点で言葉の壁がある文字のマニュアルでは伝えづらい操作も、IP電話で会話しながら、ウェブの同じ3次元データにアクセスしながら伝えるという高度なコミュニケーションも実現できますね。



IP生誕地の北海道大学に近い「札幌バレー」と呼ばれる地域を拠点にする(株)シーズ・ラボは、北海道に生まれたミームメディア(MM)だからこそ、北海道の企業が大きく育てたいと、意欲的な戦略を展開しています。
その第一歩はMMという夢のツールを、ユーザに伝えやすくするために現実のコンテンツに変えて提供することでした。IPを3次元化したインテリジェント・ボックス(IB)の技術からMagicCube+(マジック・キューブ)を開発し、さらにそれを縦横に駆使して電子マニュアルをはじめとした新ビジネスを広げているのです。
春がすぐそこまで迫った札幌で、MagicCube+の開発から事業展開を担当するメディア情報部の小町哲也部長と開発者の柏崎公生さんに伺いました。



小町 13年前に当地に弊社を設立したとき、代表の山田が持っていた思いは、北海道大学の近くなので北大と一緒に何かをつくっていきたいということでした。ちょうど田中譲先生がIPを考えられたときで、日立ソフトの田中一之さんに紹介されて、IPというMMの可能性を感じて開発に参加したのが最初ですね。
 


柏崎 弊社は北海道初のオラクルのビジネスパートナーでもあり、データベース関連では業績を積んできていますが、もう一つ、もともと3Dも得意としていたのです。コンソーシアムに参加し、2次元のPadでMMの技術を蓄積して、理解するエンジニアも増えると、弊社の3DとMMを結びつけたいという意識が芽生えました。
このころ、すでに田中先生のところでMMの3D版であるインテリジェント・ボックスの開発が始まっていたので、私が1999年から田中先生の研究室に入って1年ほど議論と技術の移転を進めました。そして最初はニーズに応じてではなく、社名のようにいろいろな技術シーズ(種)をあつめて3次元のMMを形にしてみようと、MagicCube+の開発を始めました。




柏崎 Padが3次元のボックスとなり、構成部品を立体で扱えるインテリジェント・ボックスをもとにしたものです。Padと同じようにプログラミング言語を用いず、GUIだけで3次元のオブジェクトを連結させ、動きや機能をもたせたコンテンツにすることができます。自由度と拡張性が大変に高い3次元のアプリケーションやアニメーションの開発・作成ツールですね。



[ビル内部の配置まで構造化したMagicCube+の景観シミュレーション]

 



小町 MagicCube+の事業としての展開は昨年から本格的に始めたところです。まだまだ芽が出たほどではありますけれども。
柏崎 現在、MagicCube+の中心となるアーキテクチャの開発はほとんど終わっています。今の事業展開の中心は「MagicManual(マジックマニュアル)」といい、MagicCube+のエンジンでつくった3次元の電子マニュアル作成ツールです。
これは紙のマニュアルが3次元となったと考えていただくと早いですが、ユーザがインタラクティブに全周を見たり拡大したり、半透明で内部の部品を見たり、分解手順を実際に試せるものです。部品一つひとつがボックスとなっていて、パーツ単位での差し替えなども簡単にできます。主に製造業系の新しいeラーニングツールとしての展開を図っているところです。
今後は機器そのものが少なく、高度なスキルを求められる特殊機器、たとえば高度医療設備や原子力関係などのメンテナンス訓練やツールとしては、とくに有用に使っていただけると思いますね。




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