第一回パッドコンテスト パッドウエア部門応募作品
石川 栄一
作品名:制御系CAIシステム
応募作品の概要:自動制御工学の初歩的な学習支援のための
CAIシステム
氏名:石川 栄一
自動制御系CAIシステムVer.5.0 for IntelligentPad Ver.2.0
名称:自動制御系CAI Ver.5.0(1024*768解像度用)
登録名:CAIWin50.LZH
作者:石川 栄一
掲載者名:石川 栄一
動作環境:Windows3.1/95 & IntelligentPad Ver.2.0
掲載月日:1997/7/15(予定)
作成方法:LHA
サポート:随時
種別:フリーウェア
転載条件:なし
CAIWIN50.LZH
GIAR.LZH
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「使用法」
1. パラメータの設定
PID補償器の場合、「補償器」アイコンと「パラメータ設定」アイコンをクリックし、ジーグラ・ニコルスの限界感度法にてパラメータを設定します。なお、とりあえず制御系CAIシステムを動かしてみたい方は、2または3から読んで下さい。
◎ジーグラ・ニコルスの限界感度法
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PID補償器をP動作とし(T i=∞、T d=0)、持続振動が始まるまでKpを(本制御系CAIシステムの場合は「1刻み」)で増加させ、持続振動(安定限界)のゲイン(Kc)と周期(Pc)の値より各パラメータを求めます。
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まず、負荷を最大の「1」に設定します(つまり「無駄時間+1次遅れ要素」に近似します)。次に「補償器」パッドを開き「Ti」及び「Td」にゼロを入力します。
CAIパッド下部に貼り付けてある「パラメータ設定」パッドアイコンをクリックして開きます。
「Kc」の値を「1刻み」で増加させてゆき、その都度「開始/停止」ボタンをクリックしてパラメータ設定のための応答を調べます。
持続振動の状態になった時「Kc」の値を「0.1刻み」にして再度安定限界を求めます。
PID 動作のパラメータは「KP」「Ti」「Td」の各数値、PI動作は「Kp」「Ti」の各数値及びP動作は「KP」の値が各動作におけるパラメータになります。
このように本制御系CAIシステムでは、パラメータ設定パッドにて自動的に決定されます。決定された、PID,PI,P動作の各パラメータを、各動作に対応した補償器パッドのパラメータ入力スロット(KP,Ti,Td)に設定します。
◎なお、本制御系CAIでは初期値として、適当なパラメータを設定してありますのでCAIシステムの「開始/停止」ボタンをクリックしますとシミュレーションを即座に実行できます。
◎オーバーシュートを、できるだけ少なくしたい場合は、Kpを小さめにしてみて下さい。この場合、応答が遅くなります。
2. 「サーボ系シミュレーション」(角度制御)。 RadControlPad.gif
(1)「サーボ系シミュレーション」パッド上の「角度制御アイコン」をクリックしますと「角度制御系」パッドが開きます。
(2) コントロールパネル上の設定ボタン「左」「右」ボタンをクリックして目標値を設定します。目標値は15度刻みで設定します。
(3)「停止/開始」ボタンをクリックしますとボタンが青色から黄色に切り換わり角度制御を開始します。目標値に制御量が追従するように制御します。「制御対象」パネル上の偏差パッドの値が、0になった時が目標値と制御量が完全に一致したときです。
3. 「プロセス系シミュレーション」(液面および温度制御) FloodlineControlSysPad.gif
TempControlSysPad.gif
制御系CAIシステム下部の「プロセス系シミュレーション」の「液面」制御パッドアイコンまたは「温度」制御パッドアイコンをクリックしますと、液面制御や温度制御のシミュレーションを行うことができます。この場合、目標値は「0」から「1」の範囲で設定してください。
再度「開始/停止」ボタンをクリックしますとシミュレーションは停止します。「リミッタ」ボタンをクリックし「黄色」の状態にしますと、マイナス(-)の操作量が出力されませんので、より実際に近い状態でシミュレーションを行うことができます。
4. 制御系CAIシステム右下の「各部信号値表示」アイコンをクリックしますと、各要素の信号を横スライダーで確かめることができます。目標値を変える場合は、数値パッドに直接、数値を入力するか、スライダーの適当な位置をクリックします。
5. 「制御対象」パッドでは、無駄時間、感度を自由に可変できますので、適当に変えてシミュレーションを行うことができます。その場合「パラメータ」設定パッドにて再度、最適なパラメータを決定しなければなりません。
また、プログラムを変えることにより、高次遅れ要素など様々な要素のシミュレーションも可能です。
6. 補償器は、PID 補償器に限らず、プログラムを変更しますと、他の補償器としてのシミュレーションを行うことができます。
(補足)プロセス系「温度制御のシミュレーション」
本システムでは「目標値*100」が制御量となるようにしてあります。
負荷に設けてあるスライダーの値を変化させますと、制御対象の伝達関数が変わり応答も変化します。
再度「開始/停止」ボタンをクリックしますとサンプリング周期が「0」になり温度制御系のフィードバック自動制御のシミュレーションは停止します。
7. 手動制御
(1)プロセス系の「手動制御」
目標値を「0」から「1」の範囲で設定し、本制御系CAIシステム右下の「自動/手動切換」パッドアイコンをクリックしますと「自動/手動」パッドが開きます。スイッチパッドをクリックし自動(黄色)から手動(赤色)に切り換えます。
次に「開始/停止」ボタンをクリックしますと手動制御を行うことができます。操作量は、手動操作量の横スライダをクリックするか、数値パッドに直接値を設定します。「目標値=制御量」になれば完璧です。「外乱」あるいは「負荷」を適当に変化させながら手動制御のシミュレーションを行ってください。
(2)サーボ系の「手動制御」
1)自動から手動へ
「角度制御系」パッドのコントロールパネル上の「自動/手動切換」のボタン型アイコンをクリックしますと、「自動/手動切換」パッドが開きます。
手動操作量の値を自動操作量と々値にします。このときERRORの値が0(ゼロ)になります。その状態で、切換パッドの黄色のボタンをクリックしますと、黄色(自動)から赤色(手動)に切り換わり手動制御モードになります。
手動操作量のスライダーを適当に可変させますと、ギアの角度が変化します。
2)手動から自動へ
「自動/手動切換」パッドにおいて、自動操作の値を手動操作量と々値になるように、コントロールパネル上の「設定」パッドの「右」または「左」ボタンをクリックします。ERRORが0になったら、切換パッドの赤色のボタンをクリックします。赤色(手動)から黄色(自動)に切り換わり自動制御モードになります。
8. グラフの作成 GraphPad.gif
CAI システム右下のテーブル/グラフパッドアイコンをクリックしますとテーブルパッドが開きます。クリアボタンをクリックした後、記録ボタンをクリックします。このとき赤色に切り替わります。
開始/停止ボタンをクリックしますと、各部の信号がテーブルパッドに記録されます。CAIシステム左上のステップボタンのクリックなどにより目標値を変化させますとそれに対応した応答が記録されます。
グラフボタンをクリックしますとテーブルぱどのデータがグラフに表示されます。リアルタイムで表示させることができますが、多少時間がかかります。再度記録する場合は、すべてのデータをクリアパッドでクリア(操作量および制御量もクリア)した後、シミュレーションを行って下さい。
グラフ機能は、プロセス系パッド、サーボ系パッドにも設けております。グラフを印刷する場合は、グラフパッドを「SHIFT」+クリックで選択してから印刷を実行して下さい。
グラフを作成しない場合は、記録ボタンは「青」の状態でシミュレーションを行って下さい。
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「格納場所」
まず、本システム「CAIWin50.LZH」をLHAで解凍してください。
制御系CAIシステム(CAIWin50.snp)の格納場所は、
>IPAD\USR\Snapshot\
bitmapファイル(*.BMP)の格納場所は、
>IPAD\USR\BITMAP\
「Ver.2.4からの改善、修正点」
1. 補償器は多重パイプライン方式制御器を採用しました。
2. グラフ機能を設けました。
3. サーボ系の制御対象を航空機の姿勢制御からサーボモータの角度制御に変更しました。
「注意」
1. 本CAIは富士通版インテリジェントパッドIntelligentPad Ver.2.0L10をご利用下さい。
また、アスキー出版書籍「IntelligentPad」付属のCD-ROMで正常に動作します。本システムもアスキー出版「IntelligentPad」付属体験版CD-ROMで作成しました。
2. マウスのクリック操作の説明は、IntelligentPad Ver.1.0とIntelligentPad Ver.2.0とは異なります。(主にダブルクリックとシングルクリックの違い)。
3. 使用フォントはMS明朝の他に標準明朝およびTimes New Romanをインストールしてください。
4. ハードウェアはペンティアム75以上、RAMは16MB以上でご使用下さい。
1997年7月15日
石川 栄一