第二回パッドコンテスト アイデア部門応募作品


作品名

カードマニア

応募者: 高野 将泰


  応募作品の概要:

 コレクションの世界をIPで実現する。
 収集するのはカード。実世界では、野球カードがアメリカで根強い人気がある。日本ではアイドルのテレフォンカードに高値が付く。IPのカードはただのカードではない。花形選手がにこっと笑ってVサインを出したり、アイドル歌手が踊ったりする、ショートビデオクリップのカードである。カードのバリエーションはスポーツ選手、歌手などのスターや、アニメキャラクターなど。

 収集物は、売買され交換され、見せびらかされる。そこで、1) ショップでの購入、2) 個人どうしの売買と交換、3)勝負による奪い合い(メンコと同じ)、4)コレクション展示や情報交換ができるようにする。

<入会>(図:CardMania1.gif
 まず「カードマニア」のホームページをIPのWebBrowserでアクセスする。自分の名前を入れて入会すると、最初の持ち金である1000クレジットが与えられる。

<購入>(図:CardMania2.gif
ショップのページに移動するとカードのカタログが表示される。画像はサムネイル・サイズのスチルだがカードの図柄が分かり、価格、在庫枚数が表示されている。カードは枚数が限定されている。
 例えば野茂投手の野球カードが300クレジットで10枚限定だったり、ドラエモンが5クレジットで1000枚限定だったりする。
 好みのカードを、自分の手元の「カードケース」にドラッグ&ドロップすると購入できる。購入するとカードケースの上でフルサイズのカードのムービーが表示され、手持ちのクレジットが減り、ショップの在庫数が減る。カードは誰も複製ができない。

<売買>(図:CardMania3.gif
 手持ちのカードを、適当な値段を付けて販売することができる。人気のないカードを安く売ってもいいし、たちまち売り切れたカードを定価より高く売ってもよい。「カードマニア」ホームページの「売ります買います」の欄に移動し、自分の「カードケース」のカードをページにドラッグ&ドロップする。さらにページに自分の名前と金額(指し値)を記入する。するとホームページが更新される。この時点では自分のカードはなくならないが、後でページを見たときに買い手が付いていれば、手持ちのカードが消え、クレジットが増える。
 逆に買い取る場合は、ショップでの購入と同じ要領で、「売ります買います」欄の好みのカードを自分の「カードケース」に移動すればよい。その時点でクレジットが減る。

<交換>(図:CardMania4.gif
 クレジットを使わずカードを物々交換することも可能。「交換しましょう」のページに移動すると「私の●をあなたの■と」というリストが並んでいる。「●」の部分に自分のカードを、「■」にショップのカタログのカードをドラッグ&ドロップすることで、交換条件の指定ができる。
 条件にかなう提案があれば「■」に手持ちのカードを移動させる。すると「●」のカードが「カードケース」に移動する。

<奪い合い>(図:CardMania5.gif
 相手のカードを戦いによって奪い取る。「カードの戦場」のページに移動。戦場では、戦いを待っているカードが並んでいる。弱そうな相手を見付けて戦いを挑む。適当な相手がいないと思えば、相手を待つためにエントリーしてもよい。
 お互いに戦う意思を確認したら、戦いは成立し、カードが持つパラメータに従って勝
敗が決まり、勝った方に負けたカードが渡される。
カード間の強弱はAがBに勝ち、BがCに勝つからといって、AがCに勝つという関係ではない。ある程度ランダム性がある。

<展示と情報交換>(図:CardMania6.gif
 自分の「カードケース」をホームページの「私のコレクション」コーナーにドラッグ&ドロップすると、手持ちの全てのカードのサムネイルが掲示される。テキストを書き込むこともできる。自分のコレクションを自慢することができる。同好の志との情報交換もできる。
<どこが面白いのか>
  1. ゲームとして遊べること。一番沢山のカードを集めた。チームの選手のカードを揃えた。など。
  2. 話のタネになること。コレクタどうしの場で自慢できる。一番高いカードを持っている。幻のカードを手に入れた。〜は〜よりも強い、弱い。などなど。
  3. データを「モノ」として扱う実験ができること。コピーできない機構があれば、データを「勝手に増えたりしない」、「人から人に移動できる」、物ととして扱える。数量の特定が保証されることで、トランスファーできるデータなのに1つあたりの版権使用料を伴う商品が成立しうる。
  4. 経済のシミュレーションができること。稀少性に支えられた市場が形成できる。バブル経済の体験学習ができるかも知れない。

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